大学生で通関士資格の取得を考えている人も多いようです。
はたして大学生にとって通関士資格はおすすめできる資格でしょうか?
この記事ではそれについてさぐっていきます。
最初に結論!!おすすめしません。
大学生に通関士資格をおすすめしない理由
専門的過ぎて進路を狭めてしまう
通関士資格の試験範囲は専門的過ぎる内容で、国際物流をメインに扱う仕事以外あまり役に立ちません。
これからさまざまな業種につく可能性がある大学生が取得するのは、みずから可能性を狭めることになってしまいます。
通関や貿易に関心がある場合は、貿易実務検定や通関ビジネス検定のような、短時間の勉強で取得できて、より幅広い分野をカバーする資格を検討することをお勧めします。
博士
通関士は安定しているけれど高収入な仕事ではない
通関士の仕事は安定していますが、とびぬけた高収入を得ることは難しいかもしれません。
またあくまでも輸出入のための手続きする仕事でクリエイティブな仕事ではありません。
高学歴な若い人が目指す仕事としては魅力が薄いかもしれません。
社会人になってからも取得できる
通関士資格は必要な勉強時間からいって、働きながらでも十分に取得できる資格です。大学生のうちに焦って取得する必要はありません。
関連する仕事の経験がある人が勉強する方が理解しやすい場合もあります。
犬くん
新卒学生は通関士資格なんかなくても就職できる
新卒学生は通関士資格がなくても通関業者に就職できます。
そのため大学生のうちにわざわざ一部の業界でしか役に立たない資格を取得する必要はありません。
通関士資格取得には時間がかかる
通関士試験は簡単な資格ではないため、取得しようとすると、他の勉強をする時間が制限されてしまいます。
通関士資格のために英語や簿記など就活において幅広い業界で役立つ勉強にかけられる時間が減ってしまうのはもったいないです。
通関士資格は年に1回しか受けられない
通関士試験は年に1回しか実施されず、結果も合格か不合格のみ。
不合格の場合はほぼまったく評価されません。
(通関業者であれば、勉強しましたが、合格できませんでしたというのは多少評価されるかもしれませんが……)
何年も続けて受験して合格しないこともよくある資格ですので、就活という締め切りのある大学生に相性がよい資格ではないでしょう。
通関士資格をおすすめできる大学生とは?
中堅以下の大学の学生、多浪、社会人入学生などで、年齢が高いなど就職にハンデがある学生
通関業者の就職に限れば通関士資格は有利です。
他のスペックがいまいちでも通関士資格を持っていれば大きなアドバンテージとなるでしょう。
自分のスペックを考えると、可能性の追求をしている余裕はない、国家資格に裏打ちされた安定した職種につければそれ以上は望まないと思う大学生もいるでしょう。
そういう大学生であれば、通関士資格を取得して通関業者に就職するのもありでしょう。
特に何も勉強せず、なんとなく就職できる会社に就職するよりも安定と高収入が狙えるでしょう。
犬くん
博士
通関業者の人の間では有名な資格じゃ。
C級ならまじめに勉強すれば数か月で合格できるぞ!
それに貿易実務検定C級ぐらいの知識がないと通関士試験のテキストを読んでもちんぷんかんぷんじゃ!
またある程度難易度の高い国家資格を取得することで、三流大学の学生にしては賢くて勤勉と思ってもらえるでしょう。
(ただその目的ならTOEICや簿記の方が通関業者以外のいろいろな業界で評価されますし、一年に何度も受験できるのでおすすめです。)
博士
非常に勉強が得意で、通関士程度なら数か月の勉強で合格できる学生
資格は持っていても損することはありません。
通関士資格は維持のために費用がかかるわけでもないので、あなたが通関士程度の資格なら簡単と思うなら勉強してもよいでしょう。
実際に一流大学の授業で通関士資格の勉強をすることもあるそうです。
もし将来国際物流に関連する職種につけば、評価される可能性もあるでしょう。
博士
わしほどの頭脳の持ち主ならちょっと勉強してみるのもよいじゃろう。
大学生にお勧めできる資格や勉強
TOEIC
高い英語力が幅広い業種の就職活動で高く評価されます。
また1年に何度も受験でき、結果も合格、不合格ではなく点数のため、履歴書やエントリーシートの提出に間に合わないということがありません。
簿記検定
簿記は、社会人の常識と見なされ、どの業界でも評価される知識です。
TOEIC同様に、1年に何度も受験できるため、就活を控えた大学生向きです。
宅建、行政書士など難関士業資格の入門となる資格
宅建、行政書士等取得しやすい法律系士業資格を取得していき、将来的には社労士や、司法書士を目指す道もあります。
社労士や、司法書士とも独立開業でき高収入が狙える資格です。
取得には時間がかかるので大学生など若いころからスタートした方がよいでしょう。
(注意! 宅建→行政書士→司法書士は試験範囲がかぶりますし、この順番で取得している人は多いようです。一方宅建と社労士の試験範囲は重複していません。行政書士→社労士でしたら試験範囲は重複しています。最終的に目指す資格に合わせてファーストステップの資格を選びましょう)
税理士
独立開業でき、高収入が狙える資格です。
科目ごとにコツコツ取得していく資格になります。
大学院を修了することによって科目免除が受けられるので、金銭的に余裕があるならその方法もよいでしょう。
いずれにしても取得には時間がかかるので大学生など若いころからスタートした方がよいでしょう。
Q&A
犬くん
博士
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博士
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博士
まとめ
大学生に通関士資格の取得はあまりお勧めできません。
内容が専門的すぎるので可能性に満ちている新卒大学生が時間を割いて勉強するのはコスパがよいと言えません。
通関業者以外に就職する気のない大学生や非常に勉強が得意で通関士試験が簡単に感じる学生であれば、受験を検討してもよいですが、そういう学生は少数派でしょう。
大学生は他の資格や勉強を検討することをお勧めします。
特に、英語力を高めるTOEICや社会人の常識とされる簿記検定など、幅広い業界で役立つ資格を取得することをお勧めします。
さらに、将来のキャリア展望に合わせて難関の士業資格を目指すことも有益です。
大学生のうちから資格取得に取り組むことで、将来の就職活動やキャリア形成にプラスの影響を与えることが期待されます。
貴重な時間の使い方を熟慮したうえで、自身の能力や興味に合わせて資格を選び、計画的に取得していきましょう。