犬くん
6人か7人受けて1人しか受からないってこと?
どうしてそんなに低いの? そんな試験に僕が合格できるかしら?
博士
この記事では通関士試験の合格率が低い理由について解説していくぞ!
通関士の合格率
通関士試験の合格率は、年々変動しています。過去のデータを見ると、平均して15%前後の合格率となっています。
10%を切る年もあるので、かなり難しいという印象をもってしまいます。
ちなみに他の資格試験の合格率は下記の通りです。
- 宅建 約15~18%
- 行政書士 12.13%(令和4年)
- 危険物乙4 38.6%(令和2年度)
- 日商簿記2級 20%程度
【参照元】
宅建の合格率は?出題範囲や難易度を解説!|資格の学校TAC
行政書士試験の合格率はどれくらい? 難関である理由と攻略方法を解説|資格の学校TAC
危険物乙4って難しい?一夜漬けでも合格できる? |危険物取扱者乙種4類|資格の学校TAC
簿記2級とは?難易度・合格率など試験についてまとめて解説!|生涯学習のユーキャン
通関士試験の試験形式の詳細
試験科目と試験形式の解説
通関士試験は、通関業法、関税法等の法律科目と、通関実務の実務科目で構成されています。
試験は筆記試験で行われ、各科目において複数の選択肢から正解を選ぶ方式が採用されています。
さらに、通関実務では計算問題も出題されるため、実務能力も問われます。
合否は3科目とも合格点を取れたかどうかで決まります。
上から何名等や、上位何パーセント等の競争試験ではありません。
また1科目でも合格点以下の場合は、他の2科目で満点でも不合格です。
たまに合格基準点が変わることもありますが、基本的に合格点は各科目とも満点の6割です。
受験費用と受験資格に関する注意点
通関士試験の受験費用は令和5年は2,900 円でした。また、受験資格には特に制限はありません。しかし、試験の難易度や合格率の低さを考慮すると、受験にあたっては充分な準備が必要です。
通関士試験の合格率が低い理由
通関士試験は試験内容が難しいため合格率が低い
通関士試験のその合格率は低い理由には、単純に試験の難易度が高いからという理由があるでしょう。
通関士試験の3科目のうち「通関業法」はそうでもありませんが、それ以外の2科目は非常に専門性が高く、また範囲も広いです。
関税法等の難しさ
『関税法等』は条例をもとに出題されるので、問題の文章が法学の知識がないと読むのすら難しいです。また範囲が広いため、過去問を繰り返す勉強方法は通用しません。
通関実務の難しさ
『通関実務』も範囲が非常に広く、漫勉なく勉強するには時間と手間がかかります。
さらに『通関実務』は試験時間に対して問題数が多いため、時間配分も難しいところです。
近年その傾向が弱まりつつありますが、平成の終わりごろの試験は、計算クイズ的な思考力が必要な問題もありました。
通関士試験は苦手をゆるさない合格基準のため合格率が低い
通関士試験は3教科とも合格点以下をとらないことが合格の条件です。
つまり1科目でも苦手科目を作ってしまうと、他がいくら得意でも合格できません。
このような苦手を作ることを許さない厳しい合格基準も合格率が低い理由でしょう。
通関士試験は準備不足の受験生が多いため合格率が低い
通関士試験は受験料が低いため、ダメ元で受ける受験生が多い
通関士試験の合格率が低い一因として、受験者の準備不足が挙げられます。
受験料が3000円以下のため、お試しで気軽に受ける受験生も多いのです。
自主的ではなく会社や学校主導で受ける受験生が多い
また通関士試験は通関業者では重要な資格とみなされているため、会社命令で受ける受験生も多いです。
自分の意志ではなく義務的に受験する場合は勉強も不十分になりがちで、これもまた合格率を低くする理由でしょう。
また受験仲間には、彼女が所属している大学のゼミの学生は皆で通関士試験を受けることになっているので勉強を始めたという人もいました。
特に自分の進路に必要のない受験の場合、次第にモチベーションがさがり、あまり勉強しなくなる可能性は高いでしょう。ただ勉強していなくても通関士試験は受験料が3000円以下ですので、試験だけ受けるという人は多そうです。
通関士試験受験生は忙しい人が多いため合格率が低い
また通関士試験を受ける多くの人は通関業者に在籍しています。
通関士の仕事は激務が多いので、勉強時間が取れなく、通関士試験までに十分な勉強時間が取れないことが多いです。
それでも3,000円以下ですので、とりあえず申し込んで受験だけする人も多いでしょう。
このような人も合格率を下げています。
しっかり勉強した受験生の最終的な通関士試験合格率はかなり高い
準備不足の受験生が多いので実際の合格率はもっと高い。
このように通関士試験はあきらかな準備不足で受ける受験生も多いため、合格率は15%程度と低いものの、しっかりと勉強をしている受験生の合格率はもっと高いといえるでしょう。
数年かけて勉強した受験生はほとんど合格できる
また通関士試験は範囲が広く、とくに通関実務はいろいろなタイプの問題が出題されるのに対策に時間がかかります。
そのため1年頑張ってもまだまだ準備不足になりがちです。
しかし知識や練習をつみあげていける資格ですので、数年かけてばっちり準備をすればほぼ合格できます。、
私は10人ほど受験仲間がいましたが、最後まであきらめずに勉強を続けていた受験生はみな2,3年で合格していました。
適切な学習計画を立て、十分な時間をかけて準備を行えば、最終的な合格率は90%近いのではないでしょうか?
合格率低下の背景と対策のポイント
通関士試験の合格率が低い背景には、試験の難易度や受験者の準備不足などが挙げられます。
合格率は15%ぐらいですが、不合格者にはダメ元受験、義務的な受験の受験者も含まれます。
十分な学習時間を確保し数年努力すれば合格できますので、見かけの合格率に怖気づに合格を目指してコツコツとがんばりましょう。
また、早めに通関士試験の過去問題を解いて試験の傾向を把握したり、採点基準を確かめ、合格に直結した勉強をしましょう。
博士
【参考記事】
通関士試験の合格点、合格基準の特徴、勉強戦略
Q&A
通関士試験の合格率に関するよくある質問と回答
犬くん
博士
犬くん
博士
どれも時間をかけて勉強すれば克服できるものですので、適切な学習計画を立て、十分な時間をかけて準備を行えば、最終的な合格率はかなり高いです。