はじめに
『通関手続きドリル』は関税法の配点の約30%超を占める『通関手続き』に関する問題が入門から本試験レベルまで段階を追って学習できる問題集です。
計算問題ドリルに比べると使っている人は少数派、しかも2019年度版を最後にして新版がでていません。
犬くん
そんなことは決してなくて、とてもおすすめできる教材です。
通関士試験は昔は通関実務が難しいといわれていましたが、近年は通関実務は易化していて、むしろ関税法が難化しているといいます。
また関税法の教材というと教科書か過去問と同じ形式の問題、もしくはフォーサイトの問題集のような一問一答問題がメインです。
ほとんどの問題集がいきなり本試験レベルの耳慣れない法律用語を容赦なくつかった長文ばかり。
問題集を読み終えたばかりの人にはとっつきにくいんですよね。
フォーサイトを受講していれば、もう少し簡単な問題をイーラーニングで勉強できますが、分量が少なめです。
そこでこの教材のような関税法を簡単なレベルから順を追って学習していける問題集は貴重だと思います。
またA5サイズで、答えを赤シートで隠せますので、外出先の勉強にも便利です。
テキストをひたすら読むよりも問題演習をした方が勉強の効率はよい
ところでどのようなジャンルの勉強でも、テキストを読むインプットの勉強よりも、問題演習をするアウトプットの勉強法の方が効率がよいそうです。
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メンタリストdaigoさんの動画です。
これを読んでいるみなさんも、テキストを読んでいるよりも、問題集を解く方が達成感や、勉強した感がある、のではないでしょうか?
ですから、できれば早い段階でテキストを読む勉強法から問題集に移りたいところ。
けれども既存の問題集は難しすぎます。
もう少し簡単な問題集はないか?そんなニーズに答えてくれる問題集が『通関手続きドリル』です。
通関手続きドリルの構成
(2019年度版になります)
Level 1 要点知識の確認(正誤問題) 89題
Level 2 要点知識の確認(正誤問題) 161題
Level 3 要点知識の定着(語句挿入問題) 88題
Level 4 本試験レベル(標準:正誤問題) 197題
Level 5 本試験レベル(難解:正誤問題) 122題
このように大量に問題がありますのでたっぷり勉強できます。
この教材の使い方
1番下のレベルから順番に解いていきましょう。
LEVEL1,2は簡単なので、基礎知識の抜け、漏れを確認するために使います。初見で解けた問題は印をつけて、2度目は解かなくていいでしょう。
(知っていることを何度も勉強するのは時間の無駄なため)
間違っていた問題にはまた別の印をつけて、そのページに付箋をつけます。
(あとでめくりやすくするため)
LEVEL1,2を一通り最後まで解き終わったら復習をします。
間違っていた問題は4回正答するまで繰り返します。
LEVEL3の語句挿入問題は解きごたえがあるので、正答だった答えも何度も繰り返しました。
LEVEL4,LEVEL5も同じく何度も繰り返しました。
時間がないという場合はLEVEL3以降も間違えた問題だけ繰り返してもかまいません。
またまだ勉強を始めて間もなくLVEL1、LEVEL2も難しく感じるという方は、LVEL1、LEVEL2もすべての問題を繰り返してもよいでしょう。
そのあたりはご自分の状況に合わせてください。
この教材の長所と短所
この教材は関税法が苦手な人でも、関税法の30%超の出題を占める「通関手続き」知識を段階を追ってつけていくことができます。
またA5サイズで持ち運びにも便利。
とってもオススメな教材ですが、一つ短所があります。
それは2019年を新版が出ていないこと。
2020年以降の法改正には対応していません。
今では間違っている解答が正答となっている問題が紛れ込んでいる可能性がありますので、法改正について下記のサイト等を参考にして確認しておきましょう。
参考 通関士関連「法令改正」情報MHJマウンハーフジャパン伝統の通関士通信講座